構想期~その4~(事業開始の方針とスケジュール決定)

文献狩猟をほぼ終えた7月、全体像がつかめたので上司との会議を持ちました。 大きな議題は以下2点でした。 ①新規事業開始に伴う人員補充 ②事業開始スケジュール ①新規事業開始に伴う人員補充 前述のように、「あんしん」事業の新規事業開始は地域福祉活動計…

構想期~その3~(全体像の把握)

文献を読みまくった意図は2つありました。 (1)事業の全体像を把握する (2)契約書や要綱の様式を入手する (1)事業の全体像を把握する 文献を手あたり次第に狩猟した結果、とても大事なことが1点わかりました。 それは、この事業は「様々な契約の集合体…

構想期~その2~(文献狩猟②)

では具体的に、どの様な文献を狩猟したかを参考までに。 〇見守り・財産管理関連 高齢者の財産管理Q&A―これで安心!老後のくらし https://www.amazon.co.jp/dp/4834803139?tag=calil-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1 Q&A高齢者財産管理の実務 https://www.amazon.…

構想期~その1~(文献狩猟①)

「あんしん」事業について、地域福祉活動計画に載せた目標と計画は以下の通りでしあた。 2021年度末(令和3年度末)まで 事業を開始し試行的に1~2件の支援を行う。 2022年度(令和4年度)から 本格実施開始 開始した法人後見事業が令和元年度に波に乗り始め…

「あんしん」事業を始めるまでに必要なプロセス

「あんしん」事業も法人後見事業と同様に、まずは事業開始までに必要なプロセスを記しておきます。 法人後見開始までのプロセスと要した年数は以下の通りでした。 ⓪問題発見期(1年) 現事業の問題点を把握し、法人後見が必須と認識する時期 ①構想&説得期(…

「あんしん」事業を立ち上げる理由

今回から新たに「あんしん」事業編を開始します! 前回までお伝えしていた「法人後見」事業という新たな武器が増えたことにより、当社協では以下の対応が可能となりました。 (1)日常自立支援事業 主に軽度認知症の方に対し、後見制度利用までを必要としな…

今後の課題と解決策~その3~((2)後見報酬を得られないケース増加への対応策②)

前回、事業収入を如何に獲得するかについて対応策を述べました。 しかし、収入源を事業収入1本に依存することは危険を孕んでいます。 後見報酬は司法の関与、すなわち家裁の権限により大きく影響を受けます。したがって、家裁の意向1つで、将来減額されてし…

今後の課題と解決策~その2~((2)後見報酬を得られないケース増加への対応策①)

前回、受任件数増加への対応策として、職員補充の前にできる事を述べました。 しかし福祉業界は、設備投資や省力化で賄える部分は少なく、どうしても人に依るところが大部分を占めます。したがって、根本的な対応策は、やはり職員増員になります。 「当社協…

今後の課題と解決策~その1~((1)受任件数増加への対応策)

これまで、つらつらと30回ほど述べてきた「法人後見を始める方法」。 とうとう、今テーマが最後となります。 現在、事業開始から2年を経過しました。 他事業との兼ね合い、現人員で対応可能件数などの諸条件から「年間10件の受任」を目標値として取り組んで…

実践期~その8~((5)できる限り、不正が生じない仕組みを作る)

とうとう、「法人後見を始める方法」も終わりに近づいてきました。 制度設計、最後の5つ目の原則は、「できる限り、不正が生じない仕組みを作る」です。 近年、社協の不祥事が続発しています。 そのほとんどが、お金を扱う部署、主に下記②部署の横領事件です…

実践期~その7~(原則(4)できる限り、外部の力を借りる)

制度設計4つ目の原則は、「できる限り、外部の力を借りる」です。 この原則は、社協職員の方には非常に腑に落ちると思います。 なぜなら、市民の相互扶助の仕組みを作ることが、まさに社協のレゾンデートル(存在理由)ですからね。 日常自立支援事業におい…

実践期~その6~(原則(3)できる限り、現場に権限を与え判断スピードを上げる②)

「原則(3)できる限り、現場に権限を与え判断スピードを上げる」の続き。 前述した「①決裁基準」の他にもう1つ、「②法人後見候補者決定プロセス」を以下のように定めました。 具体的には、「法人として候補者となるかどうかを決定するプロセス」です。 こ…

実践期~その5~(原則(3)できる限り、現場に権限を与え判断スピードを上げる①)

制度設計3つ目の原則は、「できる限り、現場に権限を与え判断スピードを上げる」です。 この原則は、「原則(2)できる限り、事務作業を減らす」につながるものでありますが、反面、後に述べる「原則(5)できる限り、不正が生じない仕組みを作る」と相反す…

実践期~その4~(原則(2)できる限り、事務作業を減らす)

制度設計2つ目の原則は、「できる限り、事務作業を減らす」です。 限られた人員で、より多くの方を支援していくためには、事務作業を最大限減らし、支援に最大減の時間を費やす必要があります。 細かい取り組み含め、いくつかの対応を行いましたが、最も大き…

実践期~その3~(原則(1)できる限り、受任基準を広げ、多くの方を支援する)

制度設計の最初の原則は、「できる限り、受任基準を広げ、多くの方を支援する」です。 これを、お題目ではなく、具体的に制度に落とし込まねばなりません。 そのために作成するものは「法人後見の受任基準」です。 どの様な条件のケースを受任し、どの様な条…

実践期~その2~(制度設計の5原則)

事業の成否は、設計思想に依ると考えます。 初めの制度設計がずれてしまうと、事業開始後の修正は不可能です。 したがって、事業開始前に、しっかりと論理を組み立てた制度設計を行うことが必須です。 これまで何度もお伝えしたように、当社協が法人後見事業…

実践期~その1~(事業開始スケジュールと基本理念再確認)

ここまでで、法人後見開始に向けて、各ステークホルダーの合意、社内の承認、人件費補助金確保をクリアしてきました。 最後に残るのは、法人後見事業の詳細な制度設計です。 「神は細部に宿る」 のことわざ通り、制度設計がしっかりとなされていれば、職員が…

補助金要求期~その2~(獲得成功!)

1年目の無残な失敗後、2年目はやや作戦を変えました。 1年目の社内役割分担は、 当方 制度設計・準備 上司 自治体との補助金獲得交渉 と明確化し準備を進めました。 1年目の補助金獲得は失敗しましたが、制度設計・準備は相当程度進んでいました。 そのため…

補助金要求期~その1~(1年目は失敗)

「承認期」でお伝えした通り、法人後見開始は、地域福祉活動計画改定に盛り込まれました。 期間は5年間。この間に、法人後見事業とプラスアルファの新規事業2件を立ち上げる必要がありました。 そこでまず行ったことは、5年間の事業計画立てです。 日常の支…

承認期~おまけ3~(基本理念・行動指針策定の具体的手順)

(1)現在の問題点を再認識 日々感じている、法人としての問題点を再把握します。 例えば、 〇職員の議論が少ない 〇数値目標への意識が低い 〇事業がお金のばら撒きに偏っている などが挙げられますね。 これらを改善するために、どのように「基本理念・行…

承認期~おまけ2~(基本理念・行動指針策定の基本方針)

では、どの様に「基本理念や行動指針」を策定していったのか、その方法をお伝えします。 大前提として、法人の「基本理念」を変える事は禁忌と思っています。 なぜなら、法人は「基本理念」に基づき全てが派生しているからです。 事業内容、判断基準、職員採…

承認期~おまけ1~(基本理念・行動指針策定)

地域福祉活動計画に盛り込むことができた、法人後見開始よりも大きかったこと、それは、当社協の「基本理念や行動指針」を明記したことです。 民間企業には大抵ある「企業理念」や「社是、社訓」にあたるものです。 よくある内容は「顧客第一主義」「現場主…

承認期

前回、『決定的なプロセスがありました。それは、社協の「地域福祉活動計画」改定でした。』とお伝えしました。 計画改訂と比較的良いタイミングで重なったため、これまで各所に働きかけるも、匍匐前進の如く遅々としてしか進まなかった法人後見開始が、一気…

構想&説得期~その7~(対市民、市民ボランティア)

長々とお伝えしてた「構想&説得期」ですが、今回で最後になります。 締めとなるステークホルダーは、法人後見を始めることにより直接利益を受ける市民と、共に事業を運営していくパートナーたる市民ボランティアです。 (1)対市民 社協が法人後見を始めるに…

構想&説得期~その6~(対専門家後見人)

続いてのステークホルダーは、専門家後見人です。 具体的には3士会と呼ばれる、弁護士、司法書士、社会福祉士の方々です。 なぜ、社外の競合相手となる専門家後見人に対し、社協が法人後見を始めるための納得と合意を得なければならないのか? 主な理由は以…

構想&説得期 ~その5~(対自治体)

対社内(上司&部下)の次に優先順位が高いのは、対自治体です。 なぜなら、新規事業開始のためには、どうしても自治体からの補助金という初期投資が必要だからです。 初期投資とは、福祉業界にとっては、イコール人件費ですね。 社協には、収益を上げて人件…

構想&説得期 ~その4~(対社内(部下))

前回は、対社内(上司)に対する納得と合意を得るプロセスを、経験談を踏まえお伝えしました。 今回は、もう1つの対社内ステークホルダー「部下」に対して述べていきます。 まず注意してもらいたいことは、部下だからと言って安易に考えたり、軽視することは…

構想&説得期 ~その3~(対社内(上司)②)

ちょっと一般論から。 他人を協力者にするには、以下の過程が必要と思います。 (1)問題を認識・理解してもらう (2)問題を解決することが、自分にとってメリットになると認識する これを、法人後見を始める事について、対上司に当てはめると、 (1)問題…

構想&説得期 ~その2~(対社内(上司)①)

前回のブログで、法人後見を始める事のメリット、中長期プランを、客観的な定量的数値で作成できたと思います。 今回からは、その資料を使って、各ステークホルダーと議論し、法人後見開始に向けて合意を得ていく過程を説明していきます。 まずは、ここが納…

構想&説得期 ~その1~(事業プラン作成)

次は、構想&説得期です。 この時期に必要なことは「法人後見を開始することによる中長期構想を練り、各ステークホルダーの納得と合意を得る」ことです。 具体的には、 ①法人後見を始める事のメリット、中長期プランを、客観的な定量的数値で作成する ②①を使…