構想期~その7~((1)事業理念の合意・決定、(2)合意決定プロセス)

前回、現初期段階で決めておかねばならない4項目を示しました。

 

優先度の高い順に説明していきます。

 

(1)事業理念の合意・決定

4つの中で圧倒的に優先すべき項目です。法人後見事業開始の時と同様、これからの制度設計を行うにあたり議論の背骨となります。明確に議論し合意しておく必要があります。

 

とは言え、もはや難しいことではありませんでした。結果的には、あっさりと当方の素案で合意しました。

なぜなら、法人後見開始時と同様の手法をおこなったためです。

すなわち、社協の「基本理念・行動指針策定」から、「あんしん」事業の基本理念を導き出しました。

*法人後見編「実践期~その2~(制度設計の5原則)」を参考ください。

 

合意し決定した「あんしん」事業基本理念は、次の6原則です。

①できる限り、多くの方に必要な支援を行う

②できる限り、手厚い支援を行う

③できる限り、利用のハードルを低くする

④できる限り、支援員による支援を行う

⑤できる限り、汎用性が高いサービスを提供する

⑥できる限り、事業収支を黒字化させる

 

今後、この基本理念を基にして、「対象者」「サービス内容」「料金体系」などを決めていくことになります。

 

(2)合意決定プロセス

これから様々な項目を、いくつも議論し合意し決定していかねばなりません。その際「オレは聞いていない」とか、後から「やっぱり〇〇はおかしいんじゃないか」と言われるなど、面倒な横やりが入ることが多々あります。

ただでさえ制度設計が多方面に及び、困難かつ時間を要する作業であるのに、このようなややこしいことが頻発すると、疲弊しやる気減退につながってしまいます。

 

そこで、具体的議論を開始する前段階で、この合意決定ルールについて全員参加の場で合意しておく必要があります。

今回は具体的に以下のルールとしました。

1段階 担当と所属長の合意

2段階 事務局長など、決定権を持つ全員が参加する会議での合意

 

今のところ、全ての議論と合意をこの2段階を経ることとしました。

もちろん、修正事項が生じたら、何度もこのプロセスを繰り返します。

 

次回は残りの2項目、

(3)事業プラン概要の合意 

(4)早く動かねばならない項目の合意

 

 についてお伝えします。