準備期~その1~(この時期に行うべき4項目の解説)

前回までで、「あんしん」事業の検討項目が全て決まりビジネスモデルが完成しました。

 

時は令和3年4月、事業の試行開始が令和3年10月から。残り約6か月間が準備期であり、決まったビジネスモデルを具体的に落とし込んでいきました。

 

この時期に行ったことは以下の4点でした。

(1)各要綱の新規作成、改正。契約書の作成

(2)各様式の作成

(3)パンフレットの作成

(4)管理ソフトのカスタマイズ、オペレーション手順の共有

 

この段階は、言うなれば技術的作業です。構想期で行っていたビジネスモデルを考え議論し合意に導くプロセスに比べれば、それほど大変ではありません。構想期が終わった時点で、すでに8割方終わったと感じていました。

 

以下に(1)~(4)を解説します。

 

(1)各要綱の新規作成、改正。契約書の作成

当然新規事業を立ち上げるため、事業要綱を新設しなければなりませんでした。

さらに、既存要綱や規定に影響が及ぶため、改正作業も必要でした。注意点としては、漏れなく影響が及ぶ要綱や規定を漏れなく抽出することに気を付けてください。

また、サービス開始にあたっては、当然利用者と契約を締結する必要があります。したがって、契約書を作成しなければなりません。

 

(2)各様式の作成

実際に支援を開始すると、支援記録の残し方、利用料の請求書・領収書、お預かりする物件の取り交わし書類などなど、様々な様式が必要になります。当然、事業開始後に想定しなかった様式が必要になることもありますが、現時点で想像しうる全ての様式を準備しておく必要があります。

 

(3)パンフレットの作成

全年度3月中に契約を結んでいたパンプレットの作成作業、これをどんどん進めていき、10月まで作成する必要があります。いくら試行期間とはいえ、お客である利用者さんにしっかりとサービス内容を説明し理解いただくために不可欠です。

 

(4)管理ソフトのカスタマイズ、オペレーション手順の共有

こちらも契約済みの件。具体的に作業に入ってもらい、カスタマイズ後の検証、運用オペレーションの決定と職員間の共有を行っておかねばなりません。

 

どうしても「(1)各要綱の新規作成、改正。契約書の作成」が「(2)各様式の作成」と「(3)パンフレットの作成」に影響を与えます。そのため、理想は(1)完成後に(2)(3)を作成することです。しかし、(3)は作成に時間を要するため(1)と並行作業で進めました。なお、(4)はほとんど(1)の影響を受けないため、独立して進行してもらいました。

 

次回は、(1)~(4)の作業について、それぞれの詳細をお伝えします。